西本雅俊先生の原著論文が2022年5月11日にNephrology Dialysis Transplantation誌に掲載されました。5,272名の非心臓手術（産科、泌尿器科手術を除く）を受けた患者様を対象に術後の急性腎障害（Acute Kidney Injury: AKI）とその後のeGFR低下速度との関連を検討しました。術後3ヵ月まではAKI群でeGFRは変化せず、非AKI群ではeGFRは上昇しました。また3ヵ月以降は両群でeGFRは低下しましたが、AKI群でよりその低下速度は大きくなりました。AKI発症後3ヵ月時点におけるクレアチニンベースでのeGFR評価は急性期の筋肉量減少に影響されている可能性があり、術後の腎機能評価方法を見直す必要があると考えられました。