2024/09/10研究
玉城裕行先生の原著論文が2024年9月10日にHypertension Research誌に掲載されました!1981年~2014年の間に当院での腎生検で糖尿病性腎症と組織診断された408名を対象に、脈圧(PP)と腎臓生検組織における動脈硬化性病変との関連、ならびにPPが腎予後に与える影響を調査しました。腎生検時のPPをベースラインとし、脈圧が高いほど腎不全に至るリスク(KFRT)が高く、特にPPが64 mmHgを超える患者は、51 mmHg未満の患者に比べてKFRTの発症リスクが2倍以上高いことが示されました。また、PPは糸球体病変、尿細管間質病変、細動脈硬化と強く関連していましたが、動脈内膜の肥厚とは関連がありませんでした。本研究では糖尿病性腎症において脈圧の上昇が糸球体や尿細管間質病変、細動脈硬化と関連し、その後の腎不全リスクを高めることが示されました。